SHIKA.mon -鹿物話-

鹿が好きおなごが猟師を目指しはじめた物語

猟師と死体と剥製と。

今日はぽかぽか温かくて、

ヒートテックもいらないな。

 

今から「大哺乳類展」にいこうかしら、なんて考えてるんだけど、その前に、ひとつ私の鹿日記に綴っておこう。

 

動物の「死体」について。

 

死体ってゆうと怖いし、嫌だし、なんか暗いイメージだよね。だって死体だもん、生きてない。明るいイメージがあるって方が不自然だ。

 

でも、それと向き合う仕事が猟師だったりすると思うの。撃って、殺して、食べてさ。こうやって文字にしてみてもなかなか残酷だなぁって、自分でも思う。

 

最近「猟師の女の子」と認知されていることが多く、会うと色々質問を受ける。

 

その中でも「なぜ動物の死体をみて、処理して、平気なのか」と問われることが多い。

 

いつも答えはモヤモヤとした「んー。」で終わる。死体を見て興奮するわけでもないし、処理して驚くわけでもない。ただそれが、肉を食べるうえで必要な過程だから見るし、さばける。

 

平気ってゆうより、知っておかなければならない真実だと思うから、私はそれとちゃんと向き合いたいなーって感じ。

 

自分はまだまだ猟師として初心者で、なんも知らないし、そこまで死体(命)と向き合えてるわけではないんだけど、猟師さんたちと触れあう中で、死体に対する見方はかなり変わったんだよねぇ。

 

前よりは前向きになれたというか。

 

その意識を変えてくれたもののひとつが「剥製」です。熊や鹿や鳥なんかの剥製、みんな一度は見たことがあるでしょう?

 

その剥製をみて「うわぁ…死体やぁ…」ってテンション下がった?

 

多分だけど、剥製をみたとき「うわぁ、すごい!」って思ったんじゃないかなぁ。

 

剥製はすでに死んではいるけど、現代にも形が残っているんだよ。

 

これってすごくない?!

 

そんな剥製をつくるときにも、

実は猟師さんが絡んでることがある。

 

猟師さんや解剖学者の人が、剥製にしてたりするの。あとは解剖学やってる学生さんとかも一緒に剥製にするんだって。

 

死体を別の形で(剥製として)この世に生かすために、まだ私には知らない努力がそこにはあるみたい。

 

🦌

 

うまく言えないけど、私は動物の死体を気持ち悪いとか、怖いとかって思わない。肉という食料になったり、剥製となって今も形を残していたり、研究材料になったり、すごいものだと思う。

 

あまり関わりたくないような「死体」の二文字だけど、意外と身近なものだよね。嫌な言い方すると、毎日のように食べてる肉もその一部だし。

 

猟師や解剖学者、医者や葬儀屋さん、などなど、死体と向き合って仕事をする人たちにリスペクトしている。

 

たまに「サイコパスだからそうゆう仕事できるんだよね」とかって面白半分に言う人もいるけど、私が出会う猟師や解剖学者の人たちは、死をきちんと受け止めていて、すごいしっかりしてて優しい気持ちの持ち主ばかりだな。

 

そんなリスペクトな気持ちを持って、知り合いの猟師さんが剥製を手伝ったという展示会に行ってくるよ。

 


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