鹿の巻狩りに行ってきた
ちょっと遅いけど、
明けましておめでとうございますっ!
2018年は猟師の免許(第一種)を取得したいと思っています。狩猟やグルメやデザインなど、何やらたくさんお勉強中の26歳ですが、今年もどうぞよろしくお願いします。
そしてそしてタイトルの通り、人生初の鹿狩りお供してきました!参加させてもらったのは宮城県石巻市の猟友会の巻狩り。犬と人間でチカラを合わせる猟です。
狩猟の感想を一言にするならば、
「とんでもねぇ!」でした。
もちろんいい意味で。
期待以上の面白さでした。
やっぱり猟師になりたい!と自分の気持ちを再確認。いろいろありすぎて、まだまだ興奮の渦中です。人生でこんなにもドキドキするのは恋愛か猟くらいではなかろうか。←
では早速、狩猟の体験を記憶が鮮明なうちにつらつらと備忘録してゆきます。
1/5、6:30出発。雪が辺りにちらつきながらも快晴。石巻の早朝は海の風も入ってきて、寒さが痛いくらいに突き刺さる。その分ホットコーヒーがやけに温かく感じた。
7:30、朝のミーティング。どんな感じで今日の猟を行うのか詳細をつめていく。私は宮城県生まれ宮城県育ちだから通じるが、かなりのローカルイントネーションである。それがまた職人らしくてかっこいい。指示が出されたら自分の分担されたポジションに移動する。
途中、足跡がちらほら。私にはどれがたぬきでどれが鹿の足跡なのかさっぱり区別がつかないが、猟師さんは足跡をみるだけで「これは相当でかい鹿だな」とか一瞬で判断していた。知識が豊富である。
いよいよ山へ。待ちというポジションになった。その名の通りじっと待つ。立ちとも言うらしい。自然に溶け込むためにそっと佇む。独特の緊張感が漂い、普段使わないような五感をフルに研ぎ澄ます。
猟犬が鹿を見つけて吠える声が遠くから聞こえてくる。草木が風に揺れてザワザワする中で、鹿が近づいてくる音を探す。どこから鹿が出てくるのだろうか。静かにしないといけないのに、ドキドキしすぎて息を静かにするのもツラい。なんなら心臓の音が聞こえてしまいそうだ
30分ほど経ったころだろうか。犬の鳴き声とともにザザザザザとすごい音が迫ってきた。一瞬にして目の前に現れたのは鹿が約6頭(硬直してしまったので記憶が曖昧)。ひとつ言えるのは、私だけが時が止まったかのようにフリーズしていた。
鹿は、逃げきらないと殺されるわけだから、がむしゃらに走ってきた。その瞬間に鹿と目が合って、なんとも言えない気持ちになった。悲しいでもなく興奮するでもなく、率直に生と死が身近に感じた。通りすぎていく約1秒の間、私はただただ鹿をポカンと見て終わった。
一方で、隣にいた猟師さんは私の何百倍も頭を使っていた。私と鹿の距離や、撃ったときに鹿に弾が当たる位置、雄なのか雌なのか、まだ小さい鹿なのかなど、撃ったらどうなるかを瞬時に判断していた。
「撃つ判断と撃たない判断」
師匠はそんなことを言っていた。獲物がいたから撃てばいいってもんじゃない。撃たない判断も大事。弾の威力、人や道路との距離、鹿の出た場所、あらゆる要素があって、撃つ判断を誤れば簡単に事故が起きる。
なるほど。
当たり前かも知れないけど、撃たない判断ができるってすごいなと思った。獲物が現れる一瞬のチャンスに撃たないなんて、1万円あげるって言われたのに貰わないとか、好きだった人から告白されたのに断るとか、そんな感じに近いんじゃなかろうか。
普通なら食いついちゃうやつ。
鹿が目の前に現れたとき一瞬にして「チャンス!」と思ったけど、猟師さんからみたら、事故が起きる危険性も少なからずあるわけだ。猟でも、猟じゃなくても、チャンスとピンチは紙一重ですね。
なんて思いました。
つづく
1/5 初狩りスケジュール
6:30 集合
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7:30 ミーティング
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8:30~9:30 ラウンド1
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10:00~11:30 ラウンド2
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12:00~13:10 昼飯
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13:30~14:30 ラウンド3
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15:00~ ラウンド4
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16:00 終了